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担保が土地からプロジェクトに変わっただけの融資方式

2011.10.07

プロジェクトファイナンスは、融資先の企業や経営者の信用度や返済能力よりも、当該プロジェクトの将来の成果のみに頼る融資方式である。ゆえに金融機関は投資するプロジェクトの内容を精査しなければならない。融資先がいくら多くの優良資産を持っていようが関係ない。企業の名前を信用して貸してもいけないのである。逆にいえば、このプロジェクト以外に資産はないという「一発屋」に金を貸すということだ。銀行にはそうした一発屋的プロジェクトを分析する能力があるのだろうか。「一発屋」は、不動産証券化投資を扱う不動産投資信託会社に任せればよいではないかという意見もある。彼らは銀行よりもずっと不動産について深い知識を持っている。多くの識者やマスコミがバブル期の金融機関の担保主義を非難する理由もよくわかるが、それならば、現在、脚光を浴びているプロジェクトファイナンスも同じように非難してしかるべきではないのか。この融資方式では、企業や経営者の信用を無視して、プロジェクトから予想される成果のみで融資の可否を判断するのだから。担保が「土地」から「プロジェクト」に置き換わっただけである。たしかに、バブル期に銀行マンたちは不動産の値段の先行きを見誤った。だが、いま銀行マンたちは、個々の「プロジェクト」の先行きにどれほどの自信を持って融資しているのだろうか。不動産会社、投信会社、弁護士、公認会計士のアドバイスを鵜呑みにしていないだろうか。その専門家らはどれだけの経験、根拠からものを言っているのだろうか。識者やマスコミは、プロジェクトファイナンスの危うさをどうして指摘しないのだろう。「人を見る融資」「経営者の信用」こそ大事なのではないだろうか。

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