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住まいの本質を見えにくくしているものとは

2011.09.30

高度成長時代を経て、私たちの社会では、あらゆるものを数値化し、どんなに価値があっても、目に見えないものは評価しないという意識が支配的になりました。目に見えるもの、形に現れたものについては価値を認めるが、形はないものの非常に重要なもの、例えば住文化や間取りについては、決して認めようとはせずお金もかけようとしない傾向が顕著です。私の事務所は、住まいの真中によく中庭(ライトコート)をつくります。敷地面積が少ないところに工夫してつくるのですが、そのことによって壁の面積も増えますし、柱の本数も増える一方で、実際の床面積よりも広がり感や、豊かな空間が実現されます。庭と部屋の中には光と風が溢れ、中庭の緑は癒してくれると喜ばれます。この空間を体感してはじめて、「坪いくら」という質問が、いかに間違っていたかが分かるようです。経済的尺度で見てはいけないものを、資産という価値基準で捉えるようになってしまっことが、今、住まいの本質を見えにくくしています。

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