企業でも同じことが言えます。土地を持つ企業と持たない企業の格差拡大です。土地資産の価値増大による差はもちろんですが、企業の場合は土地資産の増大が土地担保力の増大に直結し、それがさらに事業を拡大させるための資金調達力にはね返ってくるので、恩恵がストレートに表れます。それだけではありません。平成景気が力強く上昇していった1987〜89年度にかけて上場企業がエクイティ・ファイナンスや社債発行などで入手した資金は、50兆円とも60兆円ともいわれます。
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そのほとんどは実質的な金利が1〜2%と、それまでに比べるとタダ同然の金利のお金ですが、それが可能だったのは高株価であり、その高株価を支えた大黒柱は土地といわれています。土地は「打ち出の小槌」になったのです。もちろん上場していない中小企業にはこんな真似はできません。ある民間経済研究所の研究によると、こうして調達した資金の3分の1は、いわば当初の目的からすると“集まりすぎ”の余分なお金であり、設備投資に回らず財テクに振り向けられました。土地を持たない企業、土地を持っているが上場していない企業、土地持ちで上場している企業。こうした3段階で、大きな格差が生まれたのです。